ゴーストツリー Moringa ovalifolia モリンガ・オバリフォリア

和名
モリンガ・オバリフォリア【ゴーストツリー】
学名
Moringa ovalifolia
別名
Fairy Tale Forest 【おとぎ話の木】
英名
Ghost tree,Phanthom tree
分類階級【目科属】
アブラナ目ワサビノキ科ワサビノキ属 落葉樹
原生地
ナミビアとアンゴラ南西部に原生 【アフリカ大陸南部、南西部】 
樹高
◎最終的な樹高:平均2m~6m 稀に10m近くに育つ株も存在します。

株の周囲は1mほどになります。
樹勢
◎普通:冬時期は落葉します。
耐寒性
◎やや弱い:最低温度5度以上で冬場は水を切らし気味に管理する必要があります。
コーデックス類の仲間としては低温に強めです。
耐暑性
◎とても強い:真夏時期でも、遮光されていない直射日光の当たる環境でも元気に生育します。
日照要求量
◎非常に多い:通年遮光のされていない直射日光の当たる環境で栽培する必要があります。

光量が足りない際は徒長します。
栽培難易度
◎普通:栽培環境を意識すれば、しっかりと育ちます。
水の要求量
◎少ない:水切れに強い
希少性
◎珍しい
小さな実生苗は稀に流通します。
備考
ユニークグリーン生産のゴーストツリーは実生苗生産しております。

現在実生4年以上の苗の在庫がございます。

特徴

ゴーストツリー、この植物を初めて知った際には衝撃が走りました!

"おとぎ話の木"の別名にあるような、株自体が膨らみ
一株一株同じものは存在しないユニークな樹姿が非常に世界観感じる植物です。

まさにオンブーのような特長を感じるモリンガです!

現地で食用にされ、多くの野生動物にも食べられています。

モリンガ・オレイフェラモリンガ・ステノペタラは世界的には食用としてポピュラーですが、ゴーストツリーは馴染みが少ない印象です。

比較して葉っぱは濃い緑色で、葉の糖分を求めるためかアリが葉に登ることが確認されます。

同じ鉢栽培条件下では上記2種類のモリンガと比較して
枝の伸び具合の半分ほどになりますが、地下に形成される塊根部分は倍以上のボリュームです。

データベース掲載の栽培管理をしていただければ、しっかりと育ち栽培は難しくありません。

大きく育てても良し、コンパクトにじっくりと仕立てても良し
幅広く栽培を楽しませてくれる植物です。


栽培情報

①用土配合について

日本と比較してかかなり降水量の少ない地域に自生しているため、
生育時期に雨ざらしの環境で屋外管理する場合、
しっかり水はけを確保する用土との相性が良いです。

成長も促進させることをは配慮し、堆肥質の水持ち・肥料持ちの良い
弱酸性から中性の用土をお勧めします。

ph6.5~6.8のほぼ中性の用土で最も良く育ちます。

赤玉土6割+腐葉土or植物性堆肥4割をベースに、パーライト・くん炭を1割ほど混ぜたもので
栽培可能です。

市販の水はけの確保されたバラの土や観葉植物の土に
くん炭+パーライト1割程度を混ぜた用土でも良く育ちます。

ユニークグリーンではサバ土+こだわり菌床牛糞堆肥をベースに
特殊資材を配合した用土で栽培しております。


②水やりについて

最低気温が13℃を超え、日中暖かくなる時期からゆっくり成長します。

年間通して、一度の水やりは鉢底からたっぷりこぼれだすほど与える必要があります。
※特に生育期は注意が必要で
一度に水を与える量が少ない場合は支障が出ますが、
たっぷり与える分には問題ありません。

③水やりの目安の頻度
☆12月~3月:2週間~3週間に1回【最低気温が10℃未満になる室内栽培の場合】

用土の表面が白く乾いた場合も、軽く掘り用土が湿っていたら与える必要はありません。

◎冬時期の水やりは、迷ったら翌日以降に行うようにします。

※暖かいお部屋で管理する場合は、新芽も展開し生育するため、用土が乾いたらたっぷりと与えます。

室内管理の場合は日照不足の状態になりやすいため
必ず直射日光の当たる環境で管理する必要があります。


☆6月~9月:毎日1回 【遮光されない屋外管理・ベランダ栽培での場合】
※盆栽仕立てなど株に対して小さな鉢植えの場合、1日2回与えても大丈夫です。

◎暑さの続く時期は迷ったら、水やりをする形で問題ありません。

気温が25℃以上の晴れた日は
用土の表面が乾くと、すぐに全体的にも乾きやすくなります。

☆4月・5月、10月・11月:3日~5日に1回 【遮光されない屋外管理・ベランダ栽培での場合】
※小さな鉢栽培や盆栽仕立ては頻度を上げる必要があります

用土の表面全体が乾いて1日後を目安に与えます。


樹勢に応じて、調整する必要があり
寒い際は与える必要がなく、迷ったら与えず、翌日以降にすることをお勧めします。

③植え替え・肥料について

より大きな株に育てたい場合
鉢内に根が回った際に、2回り前後サイズに鉢増しを行います。
※目安:現在6号鉢の場合、8号鉢に鉢増しを行います
植え替え時は根鉢を崩さず、そのままの形で用土をたしていきます。

株元の位置も前の鉢植えと同じにします。

鉢下げ・現在のサイズの鉢内での継続栽培も可能で、用土替えは2年に一度を目安に行う必要があります。

追肥は根が安定する、植え替え後2週間を目安に行います。

固形肥料、液体肥料など全ての肥料を与えることが可能で、
オンブーは樹勢が強いため、化成肥料【窒素10-リン酸10-カリ10】など比較的強めのものがお勧めです。

成長しない時期は肥料を吸収できず、マイナスに働くため、
肥料の効く期間を考慮し、生育期のみ与えます。

発生リスクのある病害虫&対策

◎病害虫には強く、無農薬栽培でも綺麗に育ちやすいです。
※ゴーストツリーは"樹木類"に適用のある農薬が使用可能になります。

ハダニ、アブラムシの発生リスクはありますが、すぐに対処すれば
そこまで心配する必要はありません。

☆アブラムシやハダニ、コナジラミ対策として有機栽培にも使用でき
脂肪酸グリセリドを主成分にした資材【サンクリスタル乳剤等】がお勧めです。

上記の資材は、物理的に害虫に対して気門封鎖を行うため、耐性を持たず
直接害虫に対して洗い流すように散布する必要があります。

他の資材との混用すると、薬害が発生する場合が往々にして起こりえます。

また粘着くんなど、でんぷん主成分の資材も有効です。

堆肥や腐葉土の腐植質の用土を使用する際は、用土の中に
コガネムシ幼虫の発生のリスクは常にあります。
※農薬使用の場合は、商品パッケージに記載の用法用量は従ってください。

水やりを行う際に葉水をしてあげると、水が苦手なハダニやうどんこ病の予防にもなります。

またベニカxファインスプレー(樹木類に適用あり)など、
殺菌、殺虫効果のある複数の種類の成分が含まれたものを持っていると
発生時や予防に希釈の手間を省けて瞬時に使用できるため、便利です。

地植えする際の注意点

◎冬場に最低5℃以上を確保できる温室内でのみ可能です。

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