ハニーレモンユーカリ Eucalyptus staigeriana 精油

和名
学名
Eucalyptus staigeriana
別名
Lemon Ironbark
英名
Lemon-scented ironbark
分類階級【目科属】
フトモモ目フトモモ科ユーカリ属
原生地
オーストラリアの北部 ケープヨーク半島固有種
樹高
◎最終的な樹高:12m~21m 常緑樹(花は白色)
※ユーカリの仲間としては比較的小型で、鉢植えでコンパクトに管理することも可能です。
樹勢
◎比較的強い 平均して鉢植えで1年で50㎝~1m前後伸びます

※成長速度は鉢サイズ、地植え、用土配合、肥料の程度など
様々な栽培環境で大きく異なります。
耐寒性
軽い霜には耐えます【マイナス2℃程度まで】

※ユーカリの仲間としては寒さが苦手
冬時期は寒さにより紅葉する場合があり、紅葉する色合いは株により個体差があります。
耐暑性
◎強い
※日本の夏は特に心配はありませんが、風通しの良い環境で管理します。
日照要求量
◎非常に多い 

※一年を通して直射日光の当たる環境で管理する必要があります。

室内管理ではしっかりとした株に育ちません。
栽培難易度
普通
水の要求量
普通

比較して夏は多いです。
希少性
◎希少 日本国内での流通は稀です
備考
リグノチューバーを形成します。

※ユーカリやバンクシアなど株元に形成するコブのようなもので山火事の際などほほ木が枯死してしまった有事の際のみ発動しコブから多量の芽吹きがあります。
種類により、形成しないものもあります。

特徴

何といっても特筆できる点は、レモンキャンディーを連想させる甘さを感じ、食欲をそそる香りのある葉っぱを持つユーカリになります。
葉っぱをこすると、より強く香りを感じることができます。
ハーブとしてもとても人気があり、多く流通するレモンユーカリ(学名:Corymbia citriodora)とは別の種類になり、和名は似ていますが、樹勢や樹の質感、葉っぱの香りの質はまた異なるものになります。
種子を入手するのが非常に困難であり、日本国内ではほとんど流通しません。
エッセンシャルオイルも抽出されています。
オンリーワン要素の強い植物なため、ユーカリ好きな方や特徴のある植物をお探しの方にはとてもお勧めです!

栽培情報

①用土配合について

日本と比較して降水量の少ない地域に自生しているため、多くの時期を屋外管理する場合、しっかり水はけを確保する用土との相性が良いです。
また成長も促進させることをは配慮し堆肥質の水持ち・肥料持ちの良い弱酸性から中性の用土をお勧めします。
赤玉土6割+腐葉土or植物性堆肥4割をベースに、パーライト・くん炭を1割ほど混ぜたもので栽培可能です。
市販の水はけの確保されたバラの土や観葉植物の土でも代用可能です。


②水やりについて

最低気温が10℃を超え、日中暖かくなる時期からゆっくり成長します。
年間通して、一度の水やりは鉢底からたっぷりこぼれだすほど与える必要があります。
※特に生育期は一度に水を与える量が少ない場合は支障が出ますが、たっぷり与える分には問題ありません。

◎水やりの目安の頻度
※暖地で屋外管理をした場合
目安の頻度になるべく合わせやすいよう、株に対して極度に大きな鉢には植える必要はありません。

☆12月~2月:1週間に1回
◎冬時期の水やりは、迷ったら翌日以降に行うようにします。
特に霜がおりる恐れのある厳寒期は、用土が湿った状態だと良くないため、天気予報を常に確認しながら、雨や寒い日が近い日には水を与えないようにします。
連日続く雨の場合は、軒下などに取り込むのをお勧めします。
※暖かいお部屋で管理する場合は、生育するため、用土が乾いたらたっぷりと与えます。
室内管理の場合は日照不足の状態になりやすいため必ず直射日光の当たる環境で管理する必要があります。

☆6月~9月:毎日1回
◎暑さの続く時期は迷ったら、水やりをする形で問題ありません。
気温が25℃以上の晴れた日は用土の表面が乾くと、すぐに全体的にも乾きやすくなります。

☆3月~5月、10月・11月:2、3日に1回
用土の表面全体が乾いて1日後を目安に与えます。
樹勢に応じて、調整する必要があり寒い際は与える必要がなく、ハニーレモンユーカリの場合、この時期も迷ったら与えず、翌日以降にすることをお勧めします。

③植え替え・肥料について

鉢内に根が回った際に、2回り前後サイズに鉢増しを行います。
※目安:現在7号鉢の場合、9号鉢または10号鉢植えに鉢増しを行います。
ユーカリは移植(根の調整移動)に弱いため、植え替え時は根鉢を崩さず、そのままの形で用土をたしていきます。
株元の位置も前の鉢植えと同じにします。
追肥は根が安定する、植え替え後2週間を目安に行います。
固形肥料、液体肥料など全ての肥料を与えることが可能で、ユーカリなど樹木は化成肥料【窒素10-リン酸10-カリ10】など比較的強めのものがお勧めです。
成長しない時期は肥料を吸収できず、マイナスに働くため、肥料の効く期間を考慮し、生育期のみ与えます。

発生リスクのある病害虫&対策

※ユーカリの仲間は樹木類に適用のある農薬が使用可能になります。
病害虫には強く、無農薬でも綺麗に栽培が可能です。
堆肥や腐葉土の腐植質の用土を使用する際は、用土の中にコガネムシやネキリムシなど幼虫の発生のリスクは常にあります。
ダイアジノンSLゾルを土壌注入するなどが特に有効です。
商品パッケージに記載の用法用量は従ってください。
お勧めの殺虫剤:スミチオンやモスピラン(コガネムシやカミキリムシなど大きめな害虫対策)、アルバリン(アブラムシやスリップスなど)
お勧めの殺菌剤:トリフミン(治療目的)、ペンコゼブ水和剤(予防目的)、トップジンM水和剤やベンレート水和剤(治療&予防目的)
水やりを行う際に葉水をしてあげると、水が苦手なハダニやうどんこ病の予防にもなります。
ベニカxファインスプレーなど、殺菌、殺虫効果のある複数の種類の成分が含まれたものがあると発生時や予防に便利です(^^)

地植えする際の注意点

真冬でも霜がほとんどおりない地域のみ可能になります。

【瞬間的な最低気温マイナス2℃~3℃までの地域】
ユーカリの仲間としては寒さが苦手なため、厳寒期は株元にウッドチップや堆肥を敷き詰め保温効果を高めてあげる必要があります。
寒風が吹き付ける際は、不織布で株を覆ったり、ビニールカバーなどをかぶせてあげるとより安心になります。
植え付け時は地面と株元の位置は同じくらいに行い、株を囲むように周りに土を盛り、株に水が溜まりやすいようにします。
その後たっぷりと水やりを行います。
※目安として10リットルの水を2回 2回目は10分から15分後に行います。
植え付け後は、酷暑が続く場合以外は水やりをする必要がありません。
生育期は定期的な追肥をすることで、良い成長をします。
※追肥は植え付け2週間程経ってから、しっかり根が安定してから行う必要があります。
用法用量は商品説明に従ってください。
例:IB肥料【窒素10-リン酸10-カリ10】など比較的強めのものがお勧めです。
人間と同じくミネラル分も健康な生育には欠かせないため、ミネラル資材を使用するのも非常にお勧めです。