ストロベリーガム(ユーカリ・オリダ)Eucalyptus olida 超希少種 精油

和名
ユーカリ・オリダ【ストロベリーガム】
学名
Eucalyptus olida
別名
ストロベリーガム
英名
Strawberry gum
分類階級【目科属】
フトモモ目フトモモ科ユーカリ属
原生地
オーストラリア ニューサウスウェールズ州 ノーザンテーブルランズの東部 ジブラルタル山脈とティンバラ高原 限られたエリアに自生
樹高
最終的な原生地での樹高:20m~30m
※ユーカリ属としては中型の部類です。

樹勢
年間で1mほどの成長

※ユーカリ属としては比較的ゆっくり成長します。
耐寒性
◎成木で瞬間的な最低気温がマイナス8℃まで
幼木、鉢栽培の場合、霜に当たらない環境での栽培をお勧めします。
耐暑性
◎強い
風通しの良い環境の場合、猛暑日でも葉の傷みは少ないです。
日照要求量
◎非常に多い
年間を通して直射日光の当たる遮光されていない屋外で管理する必要があります。

厳寒期や台風時など、一時的に屋内での管理は可能です。
※特に鉢栽培や幼苗は厳寒期には
夜間のみ玄関などに取り込んでいただくのもお勧めです。
栽培難易度
普通~やや難しい

※多雨時期、厳寒期では葉っぱが傷みやすいです。 
水の要求量
普通

※水はけの良い用土で生育期は用土の表面が乾いたらたっぷり与えてください。
真冬時期は水やりを控えめに行う必要があります。
希少性
◎非常に希少性が高い

2022年2月時点で、国内生産者は皆無と考えており
ユーカリ含め流通する全植物の中でもトップクラスになります。
備考
ストロベリーガムにおいて
ユニークグリーン生産苗は全て実生苗になります。

葉を綺麗に維持するのが難しく、多雨や過湿により
葉が黄色くなる場合がございます。

特徴

ストロベリーガム(Eucalyptus olida)は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の高原地帯の限られたエリアに自生するユーカリで、原生地では自生数が減少しており、非常に希少なユーカリになります。

精油としても流通しており、ケイ皮酸メチル主体(松茸の香りの主成分の一つ)の
シナモンとお吸い物をミックスしたような非常に独特な香りがあり
原生地でもブッシュフードとして愛されています。

生産管理している苗の様子を見る限りではありますが
幼苗と比較して大苗は、イチゴのような酸味のある香りが強くなっているように感じております。

おおまかな表現になりますが、精油として流通するユーカリやメラレウカ、クンゼアなどの香りは
レモン系、ミント系が多い中、ストロベリーガムは香りだけで同定できるほど良い意味で特別な存在感のある種類です。

また葉をこすった際の香りの強さはユーカリの仲間としては非常に強い部類に感じております。

葉っぱはユーカリ茶やお菓子にも使用されております。

栽培情報

①用土配合について

日本と比較してやや降水量の少ない地域に自生しているため、
多くの時期を雨ざらしの環境で屋外管理する場合、
しっかり水はけを確保する用土との相性が良いです。

また成長も促進させることをは配慮し
堆肥質の水持ち・肥料持ちの良い中性付近(ph6.3~6.8)の用土をお勧めします。

赤玉土6割+腐葉土or植物性堆肥4割をベースに、パーライト・くん炭を1割ほど混ぜたもので栽培可能です。

樹勢が強く、株に対してぴったりのサイズ感の鉢に植えていただければ、上記の用土で良く育ちます。

②水やりについて

最低気温が5℃を超え、日中暖かくなる時期からゆっくり成長します。

年間通して、一度の水やりは鉢底からたっぷりこぼれだすほど与える必要があります。

※特に生育期は注意が必要で
一度に水を与える量が少ない場合は支障が出ますが、
たっぷり与える分には問題ありません。

③水やりの目安の頻度

☆12月~2月:10日~2週間に1回

用土の表面が白く乾いた場合も、軽く掘り用土が湿っていたら与える必要はありません。
◎冬時期の水やりは、迷ったら翌日以降に行うようにします。
しっかり降雨がある場合、天候にまかせ、期間をあけ次のタイミングまで水を与える必要はありません。

特に霜がおりる恐れのある厳寒期は、用土が湿った状態だと株に負担がかかるため
天気予報を常に確認しながら、雨や寒い日が近い日には水を与えないようにします。

冬時期連日続く雨の場合は、軒下などに取り込むのをお勧めします。

※暖かいビニールハウス等で管理する場合は、新芽も展開し生育するため、用土が乾いたらたっぷりと与えます。

室内管理の場合は日照不足の状態になりやすいため、必ず直射日光の当たる環境で管理する必要があります。

基本的にユーカリの仲間は長期間の室内栽培はお勧めできず、日照不足により弊害があり、健全な株に育ちません。


☆6月~9月:毎日1回 盆栽仕立てなど株に対して小さな鉢植えの場合、1日2回与えても大丈夫です。

◎暑さの続く時期は迷ったら、当日水やりをする形で問題ありません。

気温が25℃以上の晴れた日は
用土の表面が乾くと、すぐに全体的にも乾きやすくなります。


☆3月~5月、10月・11月:3日~5日に1回

用土の表面全体が乾いて1日後を目安に与えます。

株の樹勢や天候に応じて調整する必要があり、春秋は気温の低い日も多く、
迷ったら与えず、翌日以降にすることをお勧めします。

発生リスクのある病害虫&対策

鉢内に根が回った際に、2回り前後サイズに鉢増しを行います。

※目安:現在7号鉢の場合、9号鉢または10号鉢植えに鉢増しを行います

植え替え時は根鉢を崩さず、そのままの形で用土をたしていきます。

株元の位置も前の鉢植えと同じにします。

追肥は根が安定する、植え替え後2週間を目安に行います。

固形肥料、液体肥料など全ての肥料を与えることが可能で、
生育期は化成肥料【窒素10-リン酸10-カリ10】など比較的強めのものがお勧めです。

弱った株や植え替え直後の株、成長しない時期は肥料を吸収できず、
マイナスに働くため肥料の効く期間を考慮し、生育期のみ与えます。

生育期で根も安定した株において施肥量で迷った場合は、規定量の7割ほどを与え、
微調整することをお勧めします。

◎発生リスクのある病害虫&対策

ストロベリーガムは樹木類に適用のある農薬が使用可能になります。

比較的病害虫には強いです。

堆肥や腐葉土の腐植質の用土を使用する際は、用土の中に
コガネムシやネキリムシなど幼虫の発生のリスクは常にあります。

雨が原因で葉っぱが汚れる斑点病のリスクがあり、
ピカピカに育てたい場合はペンコゼブなど予防の殺菌剤、
発生時は治療に強いトリフミンの散布をお勧めします。
(トップジン・ベンレートは予防・治療に効果があります)

※農薬使用の場合は、商品パッケージに記載の用法用量は従ってください。

お勧めの殺虫剤:スミチオンやモスピラン(コガネムシやカミキリムシなど大きめな害虫対策)、
ダイアジノンSLゾル(土壌潅水するとコガネムシ幼虫に有効)

お勧めの殺菌剤:トリフミン(治療目的)、ペンコゼブ水和剤(予防目的)、
トップジンM水和剤やベンレート水和剤(治療&予防目的)

水やりを行う際に葉水をしてあげると、水が苦手なハダニやうどんこ病の予防にもなります。

またベニカxファインスプレー(樹木類に適用あり)など、
殺菌、殺虫効果のある複数の種類の成分が含まれたものを持っていると
発生時や予防に希釈の手間を省けて瞬時に使用できるため、便利です。

地植えする際の注意点

地植えの適期:4月中旬~6月下旬
※真冬でも霜がほとんどおりない地域のみ可能になります。
【瞬間的な最低気温マイナス5℃までの地域】
⇒植え付け時は、しばらく成長できる余裕を持った時期をお勧めします。

成木はマイナス8℃までの耐寒性があります。

秋にも地植え可能ですが、6号鉢植えクラス以上の大苗で実施する必要があります。

厳寒期は株元にウッドチップや堆肥を敷き詰め、保温効果を高めてあげると株に優しいです。

また寒風が吹き付ける際は、不織布で株を覆ったり、ビニールカバーなどをかぶせてあげると
さらに株への負担が軽減され安心です。


植え付け時は地面と株元の位置は同じくらいに行い、
株を囲むように周りに土を盛り、株に水が溜まりやすいようにします。


その後たっぷりと水やりを行います。(理想は2回に分けて行う)
※目安として10リットルの水を2回 2回目は10分から15分後に行います。


植え付け後は、酷暑が続く場合以外は水やりをする必要がありません。


生育期は定期的な追肥をすることで、良い成長をします。

※追肥は植え付け2週間程経ってから、しっかり根が安定してから行う必要があります。
用法用量は商品説明に従ってください。

秋に地植えする場合は、長期間肥効のある肥料散布の必要はありません。

例:IB肥料【窒素10-リン酸10-カリ10】など比較的強めのものがお勧めです。


人間と同じくミネラル分も健康な生育には欠かせないため、ミネラル資材を使用するのも
非常にお勧めです。